2022/07/10

メールマガジンVol.2022-07を配信いたしました

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
 日本ソーシャルデータサイエンス メールマガジン
—- 2022.07.10 [Sun] Vol.2022-07
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

日本ソーシャルデータサイエンス学会事務局より、会員の皆様向けのお知らせです。

【掲載情報】
◆ 理事寄稿:新任理事(桜美林大学 伊藤貢司教授)ご挨拶
◆ 2021年度総会開催報告
◆ 2022年度会費請求について
……………………………………………………………………………………………………

◆ 理事寄稿:新任理事(桜美林大学 伊藤貢司教授)ご挨拶

 7月から理事としてお世話になります伊藤貢司と申します。
当学会の発展のために尽力する所存でございますので、今後ともよろしくお願い申し上げます。

 ここで簡単な自己紹介と、最近発見したことを述べさせて頂きます。

 出身地は静岡県御殿場市です。静岡県にある沼津高専に入学し、初めてコンピューターと
出会って以来卒業までの5年間はグラフィックスに興味を抱き没頭しました。その後大学を
卒業、エアラインに入社後、運航乗務員として33年間従事しました。その間、運航の最適化
とリスクマネージメントに興味を抱き、運航の中で実践しながら様々なことを学びました。
現在は大学教員となり、一線から退きましたが、つい最近、航空機の運航を思い出しながら、
緊急事態における意思決定に関してふと気がついたことがありました。この場をお借りして
紹介いたします。

 飛行中に不幸にしてエンジンが不調になったときには、チェックリストに従ってトラブル
シューティングを行います。この時、不調の度合いや種類によって、一般的には3種類の
チェックリストから最適なものを選択する必要があります。それぞれのチェックリストには
不調の現象が明記されているのですが、現実の世界はそれほど単純なものではありません。
例えば3つ目のチェックリストに書かれている現象が、希に1つ目のチェックリストに相当
する事象で発生する事があるのです。具体的にはエンジンから弱い振動や小さい異音だけ
が発生しているときに、その原因として重大な損傷が起きている可能性があるのです。

 もし弱い振動や小さい異音だけが観測されたときに、どのチェックリストを選択すべき
なのか、当時、随分悩みました。仮に、真の原因が軽微なものであるときに、重大な
不調のチェックリストに従えば、エンジンを再スタートする手段を失ってしまいます。
一方、真の原因が重大なものであるときに、軽微な不調のチェックリストに従えば、
更に状況が悪化して火災などが発生します。

 現役を退いて既に3年目たちましたが、恥ずかしながらこの悩みに関して、最近になって
ようやく悟りが開けました。上記は「観測された現象から、原因を推定する時に発生して
おり、条件付き確率、言い換えれば3つの壷の中から赤い球を拾い上げた時の問題」で
あるということです。皆様がご存知の通りこれはベイズ統計学のお話ですが、長い間
立ち込めていた霧がようやく晴れる事になりました。

 様々な方にデータサイエンスを普及させる為には、できるだけ身近な話題で説明すると
応用範囲が広がると感じます。一度理解すればそれほど難しくない分野であると思います。
データサイエンスの普及のために、今後皆様とともに様々な事象を見つめ直してゆこうと思います。

理事 伊藤貢司(桜美林大学)
……………………………………………………………………………………………………

◆ 2021年度総会開催報告

 2022年7月2日(土)に、2021年度総会をオンラインにて開催いたしました。
総会資料につきましては、学会HPに掲載しております。
2021年度総会について:https://www.jsdss.org/info/851/

……………………………………………………………………………………………………

◆ 2022年度会費請求について

 2022年度の会費請求は2022年度7月中にメールにてご連絡させていただきます。
8月になっても請求書類が届かない場合は、学会事務局までご連絡ください。

また、退会希望の方、会員種別が変更になった方は事務局までご連絡ください。
すでにご連絡いただいている方は、連絡は不要です。

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
日本ソーシャルデータサイエンス メールマガジン Vol.2022-07
発行:日本ソーシャルデータサイエンス学会 jsdss[at]jsdss.org
https://www.jsdss.org/